皆さんは、「施工管理アプリ」という言葉をご存知でしょうか?
施工管理アプリとは、工事現場や会社における管理業務の効率化を目的として開発されたアプリの総称です。
要するに、仕事効率化に特化したITツールのことだと思ってもらえればいいです。
業務のデジタル化が進んでいる現在、日本で大きな市場である建築・建設業界にも、IT企業が参入しつつあります。
そんな施工管理アプリには、基本的に無料で利用できるものと、初期費用や月額費用など課金しなければ利用できないものがあります。
これを受けて、まだ他の業界に比べてITツールが浸透していない建築・建設業界の人の中には、
「無料で使えるものがあるならそっちだけでいいじゃん」
「ただでさえ慣れないものを導入するのに、わざわざお金を払ってまで使いたくない」
と考える人もいるかもしれません。
確かに有料の施工管理アプリをいきなり導入するのはなかなかハードルが高いです。
しかし、無料の施工管理アプリだけで全ての業務が効率化するとも限りません。
そこで今回は、無料・有料それぞれの施工管理アプリのメリットとデメリットを述べた上で、どちらのアプリを導入するべきかのポイントについて解説します。
1.無料の施工管理アプリ
まず、無料で利用できる施工管理アプリのメリット・デメリットについてご紹介します。
メリット
・費用をかけずに利用できる
無料の施工管理アプリを導入する最大のメリットがこれです。
無料の施工管理アプリの多くは、導入(=アプリのインストール)及び基本的な機能の利用については完全に無料です。
アプリによっては一部機能が有料になっていますが、使う機会がなければ気にする必要はありません。
無料で利用できるので、どの企業にとっても導入による金銭的なコストはゼロです。
・不要になったらすぐに切り替えできる
無料で利用できる施工管理アプリのもう一つの強みがこれです。
有料の施工管理アプリだと、導入や運用の段階で各種費用がかかっている分、不要になった際の切り替えがなかなか難しいです。
一方で、無料の施工管理アプリには上述した費用はかかっていないため、機能が気に入らなければすぐにアプリをアンインストールできます。
その後、機能が異なる無料アプリを試すのか、機能が充実した有料アプリを試すのか、はたまたアプリはもう導入しないのかの切り替えを考えるといいでしょう。
デメリット
・機能が少ない場合がある
無料で利用できる施工管理アプリは、利用できる機能が少ない場合が多いです。
そのため、コストだけに気を取られてやみくもに導入すると、結局機能を活用できずに使わなくなってしまい、時間のムダになる可能性があります。
・用途が限られている
無料の施工管理アプリは、工事現場のあらゆる場面に対応するためというより、ある特定の場面に対応するために作られているものが多いです。
例えば、現場の状況写真を共有することに特化したものや現場写真をもとに工事台帳を作成するためのもの、従業員間のチャット機能に特化したものがあります。
なので、何か一つ無料の施工管理アプリを導入したからといって、全ての業務が効率化できるわけではないことに注意が必要です。
3.有料の施工管理アプリ
次に、有料の施工管理アプリのメリット・デメリットについてご紹介します。
メリット
・機能が充実している
有料の施工管理アプリは導入や運用に費用がかかる分、工事現場の業務を一元管理できるよう、高性能に作られています。
見積管理や工程管理、請求管理など、さまざまな分野をカバーできるので、一つのアプリで多種多様なニーズに応えることが可能になります。
・導入、運用時のサポートが充実している
有料の施工管理アプリは機能が多くある分、導入や運用の段階で、
「うまく使うことができない」
「使っていたら途中からおかしくなった」
など、自分たちでは解決できないトラブルに直面する可能性があります。
一方、このようなアプリを運営している会社は、お客様に継続して自社アプリを利用してもらうため、導入後も手厚くサポートをする場合が多いです。
そのため、トラブルが解消されないままアプリを利用できなくなってしまう事態を防げるので、継続的な運用が可能になります。
デメリット
・費用がそれなりにかかる
一概にデメリットと言えるかは企業によりますが、高性能の施工管理アプリを導入するとなると、それなりに費用がかかるのは事実です。
有料といっても、アプリによっては初期費用は無料で月額料金だけかかるものもあれば、初期費用から払う必要があるものもあります。
こうしてみると、
「同じ有料なら、初期費用がかからないアプリを導入した方が費用を抑えられるじゃん!」
と思う人がいると思います。
しかし、一般的には各種費用がかかるほどアプリの機能が充実している場合が多いです。
ですので、中途半端に施工管理アプリに出資すると、結局うまく活用しきれないと言う事態を招いてしまう可能性が高いです。
以上のことから、有料の施工管理アプリを最大限に活用するには、それなりの費用がかかってしまうことになります。
・長期的に運用できる保証は少ない
施工管理アプリに限らず、ITツールというものは人気の入れ替わりが激しいです。
つまり、つい最近まで多くの会社で人気であった施工管理アプリが、新たなアプリの台頭に伴い、いつの間にか使われなくなってしまう可能性も大いにありえます。
そんなとき、無料の施工管理アプリであればまだ被害は少なくて済みます。
しかし、上記の事態が有料の施工管理アプリに対して起こると、会社の管理機能が一気に低下し、普段の業務に多大な支障が出てしまいます。
このような可能性を考えると、現在愛用している有料の施工管理アプリをいつまでも利用できる保証は少ないと考えた方がいいでしょう。
4.上手な施工管理アプリの使い方
ここまで施工管理アプリについて、無料と有料でそれぞれメリット・デメリットを説明しました。
結論として、どちらのアプリも一長一短であり、一概に「こちらの方がいい」とは言えません。
では、どのような場合にどちらのアプリを導入すれば最大限に有効活用できるのでしょうか。
そこでこの章では、今までの説明をふまえて上手な施工管理アプリの使い方について解説します。
無料の施工管理アプリを導入すべき場合
①解決したい課題が限られている
自社で抱えている課題が明確で、かつ特定の分野に限られている場合、その分野に特化した無料の施工管理アプリを導入すると良いでしょう。
用途が限定されているならば、無料の施工管理アプリでも十分な働きをしてくれるので非常におすすめです。
②施工管理アプリの導入にお金を割けない
会社規模によっては、有料の施工管理アプリを導入できるほどのお金を確保できない場合もあると思います。
それでも業務効率化のために施工管理アプリを導入したいという場合には、使う目的と欲しい機能を明確にした上で、無料で利用できる施工管理アプリを導入すると良いでしょう。
有料の施工管理アプリを導入すべき場合
①会社の業務を一元的に管理したい
先ほど説明したように、無料の施工管理アプリは機能が限定的なため、業務全体を一元管理するのには向いていません。
そのため、見積から工程、請求書の管理まで、幅広い業務効率化を達成したいときは、有料の施工管理アプリに出資した方が良いでしょう。
有料の施工管理アプリはお金を払っている分、機能が充実しているものが多いのでおすすめです。
②会社規模・施工規模が大きい
二つめのケースとして、会社規模・施工規模が大きいことが挙げられます。
規模が大きい会社は自社で抱える社員だけでなく、協力会社や下請けの業者など、外部との連携も絶え間なく行なわれています。
つまり、膨大かつ多種多様な情報が日々やり取りされています。
そのような状況下で管理業務でのミスを低減するためには、有料の施工管理アプリの導入が必須です。
有料の施工管理アプリを導入することで大幅な業務効率化が実現し、時間と手間が短縮されるので、業務実績の向上につながります。
また、規模が大きい会社は施工管理アプリに課金する余裕が多少はあるので、無料よりは有料の施工管理アプリを導入した方が絶対に良いです。
まとめ
本記事では、無料・有料それぞれの施工管理アプリの特徴を挙げた上で、どちらを導入すれば良いかについて解説しました。
自社が現在置かれている状況や解決すべき課題、施工規模など、多角的な視点から施工管理アプリの導入を検討する必要があります。
弊社の「足場オヤカタ」は、足場業界に特化した施工管理アプリです。
上述した3つの管理機能に加え、足場業者様のニーズに応えた機能が多数存在します。
ご興味ありましたら、ぜひ一度ご連絡ください。